2005-04-30

近況

コーディング・コンベンションに相当するお仕事コンベンションのようなものが欲しい. そんな本は無いかと尋ねるも友人達の返事は冷たかった. 仕方なく自分で探しに丸の内オアゾ丸善へ. しかし結局それらしいものは見当たらず. 冷たいのは返事ではなく出版界なのか. 悲しい. 私が求めているのは, 金持ちになる方法でも頭がよくなる方法でもリーダーシップを発揮する方法でも出世する方法でも画家になる方法でもなく, 日々の業務のボトムラインを こういうものだ とまとめたもの. いってみれば お仕事版 "コードコンプリート" ... ほど網羅的でなくていいや. "ライティングソリッドコード" のような本だ. 世にこれほどホワイトワーカーがいるというのにめぼしい本がないとは. 世間の仕事はそうした一般化を許さないまでに多様なのか. 信じがたい. メールは丁寧な文章で, ミーティングには資料を用意していく, レポートには日付と名前とサマリを書く, 作業は見積りをつくり TODO をプライオリティソートして上からこなす, 仕事をたのまれたら締切りを確認する, わからない時はわかったふりをせず質問する. そんな日常の業務の基本原則を適度に洩れなくまとめてくれればそれでいい. WRITING SOLID CODE だって大半は当り前の話だ.

DOING SOLID JOBS

私はチームに配属される新人に, ASSERT() を使い単体試験を書き, コードレビューやバージョン管理を面倒がらない, というのに相当する会社人技能(組織でのトラブルに巻き込まれずチームの一員としてパフォーマンスを発揮できる能力)を保障したい. しかし私は時々戻り値チェックを忘れたりテストをせずにチェックインしたりする (のに相当する不手際をはたらく) 不十分な会社人だから, 本当はこういうことになっているのだ, と説明するための材料を必要としている. ないと困る. たとえばあるプラクティスを要請し, だってあなたやってないですよ, と言われた時, 間違っているのは私でそのプラクティスではないと主張できない. そもそも私だって会社人としてまずい部分は改善したいと思っているのだ. 人生のデスマーチを歩まないためにも.

私は希望を捨てていない. プログラミングを始めたとき, 目についたのは入門者向けの駄本ばかりだった. しかし名著は存在していた. 同様に, 会社人本にも私の知らない名著があるに違いない. めくるめく会社人本の世界に, 今こそ足をふみいれる時なのかもしれない.

それも嫌だな.

どなたかおすすめをおしえてください...